「ア・ポワン岡田吉之のお菓子 シンプルをきわめる」惜しまれながら閉店した名店の味を是非ご自宅で。

アポワン岡田吉之のシンプルをきわめる

この本の内容を簡単にまとめると

  • シンプルながらこだわりの詰まった丁寧なレシピ
  • 今は閉店してしまった名店の味と技術を受け取りたいです
  • アポワンといえばマカロン、詳しい作り方が学べます

岡田吉之さんの経歴とお店

1958年生まれの58歳です。大学時代のアルバイトをきっかけに菓子職人を志し、調理師学校卒業後、フランス料理店やフランス菓子店で修行後、渡仏、1992年に東京・西八王子で「ア・ポワン」を開店されました。

数多くの美味しいケーキ、マカロンやムラングカフェなどの看板メニューで大人気店となりました。

2012年6月末、惜しまれながら閉店となりました。この本の最後にも病気療養中とのことでしたので岡田シェフの健康を願う限りです。

「シンプルをきわめる」

「ア・ポワン岡田吉之のお菓子 シンプルをきわめる」

2010年9月

柴田書店発行

¥6,264

全336ページ

生地、クリーム、ソースのレシピが13

生菓子のレシピが28

焼き菓子、パイやケークのレシピが18

メレンゲ菓子が7

子ども菓子と表記された可愛い楽しいお菓子が9

パンのレシピが11

シェフの熱い思いが伝わるコラムが12

と盛りだくさんの内容になっています。

どんなレシピがあるの?

日本人になじみの深い、プリンやシュークリーム、ショートケーキやチーズケーキ、ミルフィーユなどの定番のお菓子のレシピはもちろん、多数の生菓子や焼き菓子、パンのレシピなど多数のレシピがあります。

中でも岡田シェフといえばマカロン

今ほどマカロンがメジャーではないうちから幾度の試行錯誤を繰り返してたどり着いた結論を丁寧に多くのページを使って解説されています。

岡田シェフのマカロンはスイスメレンゲで作るマカロン、平釜での焼成は微調節が必要でとても難しくプロのこだわりを感じられることができます。

他にもメレンゲ菓子も多数あり、作りたいメレンゲのイメージに合わせて作り方を変える方法も詳しく解説されています。

そしてとても珍しい、子ども菓子というジャンル!

自分のお子さんを喜ばせてあげようと生まれたオリジナル型のクッキーやお魚の形のパイ、クマの形のダコワーズやメレンゲ菓子などとっても可愛いお菓子がたくさんです。岡田シェフのあたたかな人柄が伝わってきます。

レシピの特徴は?

一つのレシピに対したくさんの解説があり、工程の写真も多数あってすごくわかりやすい構成になっています。

何よりも、このような仕上がりにしたいから、こう作るという信念が伝わって来る細かくこだわったレシピになっています。

例えば、メレンゲ菓子。サクッと歯ごたえがありつつ、もろく溶け散る食感が欲しいので砂糖を加えるタイミングや焼き方に工夫されています。

クッキーにしても、オーブンに入れて7〜8分たった時に膨らみを抑えるために木型で押し当てるという一手間が。

パイ生地も美しい断面のために伸ばした向きや切り取る時のナイフの角度まできちんと計算されています。

毎日の仕事にこれだけの手間をかけられているのが、シンプルなお菓子を特別なお菓子に変える秘密なのではないでしょうか。

レシピの量は「ア・ポワン」での仕込み量がそのまま表記されているので家庭で作る時には計算が必要です。

また、しばしば特注の型や道具が出てくるので完全に再現は不可能ですが、残念ながら閉店されてしまった岡田シェフのこだわりや今までの積み重ねをありがたく受け取れればいいのではないでしょうか。

関連リンクなど

柴田書店のホームページでは中身を少し見ることができ、担当編集者のコメントも見ることができます。

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そしてフランス菓子界の重鎮からの推薦文も掲載されています。とてもあたたかな推薦文なのでこちらに引用させていただきます。

◎杉野英実 氏 [パチシエ イデミ スギノ]
「本をじっくり読んでみて、どれだけ岡田さんがお菓子づくりに没頭してきたかがわかり、涙が出てくるほどだ。職人として共感するところが多い。とてもいい本だからぜひ若い菓子職人たちにも読んでもらいたい。」

◎河田勝彦 氏 [オーボンヴュータン]
「岡田君らしい楽しげでいい本になったね。本を読んで、岡田君が細かい点までよくつきつめて菓子をつくっているのがわかった。」

◎大森由紀子 [フランス菓子・料理研究家]
「お菓子は、どれもこれも本当に岡田さんらしい、ほっとさせる美味しさとお菓子への愛にあふれた作品たち。誰も真似できないね。どことなく、岡田さんの人柄がでている。人々をなごませる、お菓子は愛情でつくるんだよと語りかけている本です」